2004年01月11日

2004-01-11

■ [アニメ][ピクサー][注目]ファインディングニモ
箇条書きで。
●脚本がとても上手い。具体的には、子供を連れて来た保護者に対して訴えかけているテーマがとても素直で、保護者にとって気持ちいいものとなっているのだろうと感じた。
●悪役である人間を不気味に描くのは当然なのだが、その描写の仕方が「命の無いものがまるで意思を持っているかのように動き出す気持ち悪さ」を前面に押し出していて、シュヴァンクマイエルのようなシュールレアリスムアニメーションをすら想起させるような異常な恐ろしさだった。特にラスト近くの、女の子が椅子の上でカタカタ動いている様は必見。
●ピクサーの次回作はついに人間がメインとなので、これまであえて無生物や怪物、動物をメインに据えることで上手く避けてきた部分(実際、モンスターズインクはモンスターより女の子の方が百倍怖かった)に真正面から向かうことになる。ファインディングニモでは前述の通り、逆転の発想で露骨に気持ち悪さを押し出してきたため、次回作がどうなるかはなんとも分からなかった。それでも、次回作は3Dアニメのエポックとなる可能性は高いんじゃないだろうか。

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